天下五剣にも数得られる稀代の霊刀が鬼丸国綱
その名は「太平記」に示されている。鎌倉幕府初代執権である北条時政は夜な夜な悪夢による不眠に悩まされていた
身長1寸の小鬼が毎晩のごとく夢枕にあらわれ、眠りを妨げられていた
加持祈祷を繰り返したが効果もなく、どんどんと疲弊していく時政
ある晩に枕元に老人が現れて語りかけてきた
「小鬼を退治してやりたいが、刀の錆があるため鞘から抜けぬ」
次の日時政は念入りに国綱を研ぎ清めた
その国綱を抜き身のまま寝床に立てておいていると、その夜に火鉢の近くで時宗が寝ていたところ、突然の大きな音で目を覚ますと
国綱が倒れて火鉢を真っ二つにしていた、よく見ると火鉢の台座の彫金には小鬼がかたどられていて
国綱がちょうど鬼の首を切り落とす形で割っていた。
これ以降は悪夢にうなされるともなくなったため
時綱はこの太刀を邪気を払う太刀として「鬼丸」となずけた
この後鬼丸国綱は北条家→新田義貞→足利尊氏→織田信長→豊臣秀吉→徳川家康と伝えられ
現在は宮内庁預かりとなっています
